春日大社国宝殿
保安2年(1121)9月21日に前関白藤原忠実ふじわらたださねの願いと指示により、長男の関白藤原忠通ただみちが寄進して始められたとされる旬御供しゅんごく(現在の旬祭)で毎月1日、11日、21日に神饌を載せる8本足の机。天面は縁の上面を除いて朱漆、側面以下の脚部などは黒漆で塗られ花菱模様の螺鈿が装飾される。天板の側部や脚部には魚々子地ななこじに宝相華唐草文が施された銅鍍金金具が付き、脚は優美な鷺足さぎあしである。式年造替に併せて新調される御調度の1つである。
室町時代に製作されたものも残り、江戸期には御供所に保管された記録がある。享保15年(1730)の『春日大宮若宮御祭礼図』には旬御供にあたり、参進列の前で八足案を所役が内院に運び入れる様子が描かれる。