春日大社国宝殿

【国宝】
どうぞうこまいぬ

若宮御料古神宝類
銅造狛犬

〜平安時代〜

頭に一角を持つ狛犬の起源には諸説あるが、平安時代には獅子と一組で、宮中で寝台である御帳台みちょうだいとばりの前に魔除けとして置かれ、神社の社殿の守護獣としても定着した。
本作は高さ17.5cmと非常に小型で銅の鋳物いもの鍍銀とぎん(銀メッキ)され、鍛造たんぞうの台に据えられる大変珍しいもので、制作当初は銀色に光り輝いていたと思われる。御神宝として春日若宮に伝わったもの。

藤原頼長の日記『台記』久安6年(1150)2月20日条に養女多子の立后を祈念し、春日若宮に鳥羽上皇より賜わった銀の師子形ししがた(獅子形)を奉献したことが見える。獅子形とは獅子狛犬ししこまいぬの組み合わせを指しているので、本作が鳥羽上皇所持のものにあたる可能性もある。