春日大社国宝殿

【国宝】
きんじらでんけぬきがたたち

金地螺鈿毛抜形太刀

〜平安時代〜

日本において完品で伝存する毛抜形太刀けぬきがたたち3振のうちの1振。鞘には沃懸地蒔絵いかけじまきえに竹林の中で雀を追う猫の姿が螺鈿らでん細工で表現されている。竹の葉や猫のまだら文様には青いガラスを嵌め込み、猫や雀の螺鈿には体毛や羽を表す毛彫けぼりを施すなど、緻密な技をもってこの情景を鮮やかに描写している。我が国の螺鈿表現の最高傑作。つかつば覆輪ふくりんなど金具の多くが金無垢で、今でも黄金に輝くことから「黄金の太刀」とも称されている。
佩裏 部分
柄 部分