春日大社国宝殿

かすがしかまんだら

春日鹿曼荼羅

〜室町時代〜

春日大社の祭神が鹿の背に乗って神山しんざん 御蓋山みかさやまへ影向されたとの伝承に基づく絵画作品。鹿のくらには神様を表す御正体みしょうたいと、画面上部には御蓋山と奥山おくやま 春日連山が描かれている。元々は京に邸宅を構える貴族の礼拝画として発生したが、室町時代以降には奈良を中心として地域単位で営まれる「春日講」の本尊としても流布した。

本作は春日大社の信仰や歴史、地域とのつながりを伝える非常に重要なものである。